「第1回」
(みどころ)
OL一年生の御子柴康子(麻生祐未)は、固苦しい家庭にいやけがさして家出、年下の恋人・栗原俊一(吉田栄作)のもとにころがりこんでしまう。
ところが、家族からの連絡がまるでない。心配にたった康子は自由が丘の自宅にもどってみたが、家はガランとしていて、両親(いかりや長介、加藤治子)と兄(伊原剛志)の姿がない。いったい家族になにが起こったのだろうか――――。
(あらすじ)
教育機器メーカーのOL一年生の御子柴康子(麻生祐未)は、ある日、かねてから機会をうかがっていた家出を決行、年下のカメラマンで恋人の栗原俊一(吉田栄作)のもとへころがりこんでしまう。 自由ケ丘で暮らす彼女の家族は、私大の生物学の教授で謹厳実直な父親・正年(いかりや長介)、真面目一方の母親・悦子(加藤治子)、図体ぱかりばか大きくておもしろ味に欠ける兄・高明(伊原剛志)と、OL一年生にしてすでにアフターファイブを満喫している康子にとってはうっとうしいだけの存在にすぎない。
康子は大学の同放生でテレビの放送台本を書いているまゆみ(藤田朋子)のようにしっかりと自分のライフスタイルを持つ女性にあこがれていたのだ。
だが、家庭に嫌気がさして飛び出してはみたものの、家族からの連絡がまったくないため、康子は心配になって家に戻ってみる。
ところが、自宅はガランとしていてだれもいない。
驚いた康子は高明に連節をとったのだが、彼は平然としたもので、康子が家出をしたあと父と母が次々と家を出ていき、自分も婚約者の奈々子(上田綾)と彼女のマンションで同居生活を送っているという。
父母の家出について高明はなにか事情を知っているらしいが話そうとはしない。
そこで康子は、父の大学を訪ねるが、正年はなんと女子学生から“マーちゃん先生”と呼ばれて喜んでいる。
正年の話によると、自分もマンションを借りて快適な独身生活を送っているというが、自宅にいたときの父とあまりにも様子が変わっているので康子は唖然としてしまう―――。
「第2回」
(みどころ)
自分が家出するのを待っていたように、あっという間に崩壊してしまった家族に対し、康子(麻生祐禾)は猛烈に腹を立て、その原因を突きとめようと決意した。
そして、兄・高明(伊原剛志)のもとを訪ねた康子は高明から父・正年(いかりや長介)と母・悦子(加藤治子)の間になにがあったのかを初めて聞かされる――――。
(あらずじ)
自分が家を飛び出したとたん、アッというまにい崩壊してしまった家庭、家族の絆というものに対して康子(麻生祐未)は猛烈に腹を立て、
その原因をつきとめようと決意した。
父・正年(いかりや長介)と母・悦子(加藤治子)の聞はいったいどうなってしまったのだろう。
康子は子供のころのことを思い出していた。正年は、よく描の生態を観察するといって、朝早くから双眼鏡で庭の方をながめていた。
康子は、自分がそんな父の横にいたことをよく記憶していた。だが母はそのときなにをしていたのだろう。彼女は母がなにをしていたか覚えていなかった。
恋人の俊一(吉田栄作)の調べで、悦子の居所がわかった。悦子は二子玉川のアパートに住み、昔の知り合いのつてでデパートに勤めていた。
悦子に会った康子は、そのときはじめて悦子がかつてデパートのインテリアの仕事をしていたことを知った。
まだ康子が小さかったころ、家計を助けるために悦子は夜だけインテリア関係のアルバイトをしていたというのだ。
デパートに勤めはじめた悦子は、家庭に閉じこもっているときと違い、溌剌としていて若やいで見えた。
数日後.康子は兄・高明(伊原剛志)から意外な話を聞かされる。
かつて父は、男に送られて朝帰りする母の姿を双眼鏡で見ていたというのだ。そして母に対する面当てのように父も浮気をしていたという。
康子の横で父が見ていたものは猫ではなかったのだ――――。
「第3回」
(みどころ)
康子(麻生祐未)は、だれもいなくなってしまった自由ケ丘の自宅にもどった。父・正年(いかりや長介)、母・悦子(加藤治子)、兄・高明(伊原剛志)は家を出たあと、それそれ別々の生活をはじめていいた。
康子は崩壊した家庭を再度建て直そうと、家族に強引に召集をかけ、恋人の俊一(吉田栄作)と一堵に予約した中華料理店へと乗りこんだのだが・・・・・。
(あらすじ)
自分に一言の断りもなく売り払われることになった自由ケ丘の自宅に康子(麻生祐未)はもどった。
そこは、家族のいないガランとした空間だった。父の正午(いかりや長介)も、母の悦子(加藤治子)も、兄の高明(伊原剛志)もそれぞれの思いを胸に秘めながら家を出るチャンスをうかがっていたらしい。そしてそのきっかけとなったのが康子の家出だった。
康子は訪ねてきた恋人の俊一(吉田栄作)と2人だけで家具も食器もない自宅でもの思いに沈んでいた。家族がこんなにバラバラになってしまっていいのだろうか――――。
康子は友人のまゆみ(藤田朋子)に相談いった。だが、彼女も同棲中の恋人・長野(加藤善博)との間がまずくなっていてそれどころではない。
数日後、康子は地元の中華料理店を予約しそれぞれ別々に暮らす両親と兄に強引に召集をかけた。
俊一を連れて中華科埋店へ向かう康子は、まるで敵陣に乗り込む思いだった。
だが、久しぶりに顔をそろえた両親と兄は和気藹々と談笑している。それぞれ永い聞不信と憎しみを胸に秘めてきた者同志とは思えないようなその態度に康子はイライラをつのらせる――――。
「第4回」
(みどころ)
康子(麻生祐未)は、俊一(吉田栄作)からプロポーズされたことを母・悦子(加藤治子)に報告にいった。
そして康子は悦子から俊一の身上話を聞かされる。俊一は十五歳のとき両親が離婚して以来、たった一人で生きてきたという。
自分の家や家族にあこがれている俊一のため、康子は結婚したら自由が丘の自宅に住もうと決意するが・・・・・。
(あらすじ)
康子(麻生結末)は、俊一(吉田栄作)からブロポーズざれたことを悦子(加藤治子)に報告にいった。そしてそこで悦子から、以前悦子が俊一に会い彼の身の上話を聞かされていたことを知る。
それによると、俊一の父はリゾートホテルの建築家、俊一自身、仕事の関係で一年と同じ土地で暮らしたことはなかったという。
そのあげく、俊一が15歳のときに両親がそれぞれ愛人を作って離婚し、以来俊一はどちらも自分を引き取ろうとしない両親から独立して生活してきたというのだ。
この話を聞いた康子は、俊一と結婚したら自由ケ丘の自宅に住み、そこを自分はもちろんのこと俊一の故郷にしてあげようと決意する。
だがそのためには、家を売ることを決めている正年(いかりや長介)や悦子、それと高明(伊原剛志)を説得しなくてはならない。
夢を持って建てたにもかかわらず、その夢が破れた現在、夢の元となった家を売るのは当然だという正年。売った金でのんびり海外旅行などして有閑マダムの生活を満喫したいといり悦子。金持ちの家に入り婿になるにあたって、肩身がせまい思いがしたくないから金がいるという高明。三人三様の思いを打ちくだくため、康子は再び家族に召集をかける――――。 |